コンビニコーヒーはカフェ市場を奪ったのではない
「移動中の一杯」という市場を作った
コンビニコーヒーの誕生
コンビニコーヒー
140円程度で、本格的な美味しいコーヒー
コスパはかなり高い商品です
このコンビニコーヒー、いつ誕生したか
2013年、セブンイレブンが
本格展開しました。
コンビニコーヒーが登場したとき、
多くの人がこう言いました。
「カフェ市場を奪いにきた」
確かに当時、そう見えましたよね。
100円で本格コーヒー。
味も良い。
これならカフェに行く人が減る。
そう考えるのは自然です。
実際、当時は
「コンビニ vs カフェ」という構図で
語られることが多かったのも事実。
マクドナルドの100円コーヒー、
スターバックスなどのカフェチェーン。
そこにコンビニが参入した。
だから
カフェ市場を奪う競争
と理解されたのです。
でも、この理解、じつは
少しズレているんです。
コンビニコーヒーの本当の相手は
カフェではなかったのです。
カフェのビジネスモデル
そもそもカフェとは
何を売っているビジネスなのか。
cafeを代表する世界的なチェーン、
スターバックスを見るのが良いでしょう
コーヒー?
もちろんそうです。
でも、それだけでは正確ではない。
カフェが売っているのは
空間と時間。
実際、スタバは企業のコンセプトに
「サードプレイス」と掲げています
自宅と職場以外の大切な
3番目の場所
席に座る。
休憩する。
会話する。
仕事をする。
コーヒーは
その時間を過ごすための
理由になっていいます。
スターバックスの店内を
見ればわかりますよね
長時間パソコンで作業する人。
友人と会話する人。
商談する人。
つまりカフェとは
コーヒーを売るビジネスというより
滞在時間と空間を売るビジネス
と言えます。
店に入る。
席に座る。
しばらく過ごす。
この
時間と空間の消費
がカフェの価値の本質です。
コンビニのビジネスモデル
一方で、コンビニは?
まったくcaféとは提供してる
価値が違います。
コンビニの前提は
滞在ではありません
むしろ逆
いかに早く出てもらうか
が設計されています。
欲しいものを取る。
レジに行く。
会計する。
すぐ店を出る。
要するにこれは
通過
ですよね。
この時間と空間の使い方の構造は
カフェとは正反対と言えます。
カフェは
滞在時間を増やす
コンビニは
滞在時間を減らす
このビジネスモデルの違いは
とても重要です
セブンカフェが変えたもの
そんなコンビニが
本格コーヒーを売り始めました。
これを
「カフェ市場への参入」
と考えると
話が少しおかしくなるんです。
なぜなら
コンビニは滞在ビジネスではないから
では、セブンは何をしたのか?
やったことはシンプル
コーヒーを飲む場所と時間を再設計
したのです。
コーヒーは「時間投資」だった
昔、コーヒーを飲むには
ある程度の時間が必要でした。
店に入る。
席に座る。
注文する。
しばらく滞在する。
つまり
時間投資
が必要でした。
コーヒーを飲むという行為は
ちょっとしたイベントだったのです。
コーヒーを飲むために
時間を作る。
それが
従来の当たり前の構造でした。
ここでリサーチ結果(市場と行動の変化)
では実際に
コンビニコーヒーは
どれくらい広がったのか?
数字を見ると
そのインパクトがよく分かります。
セブンイレブンが
「セブンカフェ」を始めたのは
2013年。
発売初年度の販売は
約4.5億杯。
それが数年で急拡大し、
現在では
年間10億杯以上
とも言われています。

これ、実は日本最大級の
コーヒーブランドと言ってもいい規模
さらに重要なのは
利用シーンなんです。
各種調査を見ると
コンビニコーヒーの利用タイミングは
- 出勤途中
- 通学途中
- 仕事前
- 移動中
- ちょっとした外出時
といった移動の途中
が非常に多い。
つまり
コーヒーを飲む場所が
店内 → 移動中
へと広がったといえます。
これはコーヒー消費の
行動パターンが変わったことを
意味しています。
実際、コンビニ各社のデータでも
コーヒーを買うと
パン
サンドイッチ
スイーツ
などのついで買い
が増えることが知られています。
これはコーヒーが
目的商品
ではなく
移動中の習慣
になったことを示している
といえるでしょう。
マクドナルドが起こした革命
ここで
もう一つ重要なプレイヤーがいます
それは、マクドナルド
マクドナルドは2008年、
100円のプレミアムローストコーヒーを
投入しました。
当時のカフェ価格は
- スタバ 300〜400円
- 喫茶店 400〜500円
つまり
100円コーヒー
はかなり衝撃的
マクドナルドは
「安いのにちゃんと美味しいコーヒー」
という市場を作ったのです。
ここで重要なのは
コーヒーの価格基準が変わったこと
そしてその数年後
セブンイレブンが
セブンカフェを始めることになります
コンビニが起こした革命
ここがマーケティングの核心
コンビニコーヒーは
カフェ市場を奪ったのではない。
コーヒーを飲む場所が
店内から移動中に広がった。
カフェと同じ土俵で
競争したわけではない。
そもそも
戦場が違います。
もう一つ重要な視点がある。
セブンが作ったのは
「移動中コーヒー市場」だけではない。
朝の行動市場です。
カフェは「コーヒーを飲む時間」
を作らなければならない。
店に入る。
席に座る。
数分〜数十分滞在する。
これは
朝の行動としては重いのです。
セブンは
ここを変えた。
コーヒーを飲む行動を
朝のスケジュールに
追加したのではなく
朝の移動の中に埋め込みました。
コンビニに寄る。
レジでコーヒーを買う。
そのまま外に出る。
この行動は
- 出勤途中
- 通学途中
- 移動途中
という
既に存在している行動の中に
自然に入ります。
つまりセブンは
コーヒー市場だけでなく
朝のルーティン
の中に入り込んだ。
マーケティングの世界では
商品を売るよりも
強いものがあります
それは
習慣を作ること
セブンカフェが提供したかったのは
コーヒーではない。
朝の一杯なのです。
数年前にマクドナルドが作った
100円コーヒー市場
マクドナルドが起こした
価格革命
その市場の中で
セブンイレブンは
コーヒーを飲む場所と時間を変えた。
これは時間革命と言えます。
マーケティングの本質
多くの企業は
既存市場での競争
を考えます。
価格を下げる。
品質を上げる。
広告を増やす。
つまり同じ土俵で戦う発想
でも、今回の題材から見える
本当に強い戦略は
そこではないですよね
土俵そのものを
変えること
セブンは
カフェの土俵では戦わなかった。
そして、マクドナルドが作った
100円コーヒー市場に参入しながら
同じ「価格」の土俵でも戦わなかった
滞在ビジネスではなく
通過ビジネス
としてコーヒーを販売
その結果、コーヒーは
店で飲むものから
移動中に飲むもの
へと広がりました
結論
コンビニコーヒーは
カフェ市場を奪ったのでは
ありません
カフェと同じ場所で
戦ったわけでもない。
マクドナルドの市場を
奪いに行ったわけでもない
セブンがやったのは
コーヒーを飲む
行動の再設計
強い来店理由を創ったのです。
セブンは
コーヒー屋ではない。
人が毎日寄る理由を創造してる
会社です。
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コメント
まんまとそれにハマってます😂