イベントで10倍売る①

戦略

まずは看板。AIDMAのAがダメな店は、何をやっても売れない

週一ブログ、秋のイベントシーズン

真っただ中ですね

毎年、この時期になると

お祭りや展示会でたくさん売りたい

どうしたら良いですか?

っていう相談、多数いただきます。

今日はそんなも皆さんに

役立ててもらえる内容です。

私も若い時はお祭りに

しょっちゅう行ってました

当時、沖縄の音楽が大好きで、

自治体のお祭りに

必ず出演してる地元の有名アーティストの

ライブを楽しみ&ビール飲みに

今は「現場の視察」に行って

視察して帰る、っていう

面白くもなんともない
見方しかしてませんが、

現場を「よく見る」「体験する」ことは

マーケターとしては大切な資質なので、

なるべく直接、体験しに行くようにしてます

そんな中でよく見る光景です。

こんなの、みたことない?


数万人が集まるイベント。

屋台がずらっと並ぶ通りに、
ビール片手に偵察モード。

同じ唐揚げでも、あの店だけは行列。

隣の店は油が冷めそうなほど暇。

なんで?行列店の上にはデカい横断幕

「揚げたて90秒 ザクじゅわ唐揚げ」
「今だけ特盛+100円」
文字は太いゴシック、7〜8文字でドン


対して隣はA4の紙に細か〜い文字で能書き

「秘伝のスパイス」
「国産○○使用」
「職人のこだわり・・・・・・・」

「こんなもん、歩きながら読むんだ!!

もったいないな~」

教えてあげたくなるけど

私がいつもの口調と態度で教えてあげたら

ほとんどの方は激怒することは
わかってるので

だいたいほっとくことにしてます
←当たり前( 一一)

ここで、読者の皆さんに
考えてみてほしいのは

自分がイベント会場や繁華街で
看板や店外向けの

掲示物を見たときに、

初見でどれくらい、詳細に見ますか?

ってこと。人は歩行中、

どれくらいの時間でその先を読むかどうか

決めてるのでしょうか?

・・

・・・

・・・・

・・・・・

正解は2秒

たった2秒で
「読むか捨てるか」を決めてます。

なんで?

歩きながら読むとは

・移動しながら情報を読むための動詞体力

・周囲への注意

・安全確認 .etc

を気にしながら「見る」状態ですよね?

ご自身に当てはめてみてください。

おそらく当たってるはずです。

参考までにチラシの場合は3秒

この話はまた別の機会にやりましょう。

さっきのから揚げ屋さん、

売れてる店と売れない店の違いは
ここにあります。

最初の2秒で「勝てる」かどうか?

人混みが前提のイベント出店では
ここが超重要

この点だけ覚えてもらうだけでも、

このブログを今日、

読んでもらう価値があると思います

「なんであの店は売れてる?」の答えは、AIDMAのA

お祭り・展示会・マルシェ・見本市……

共通条件はなに?

それは

ほぼ全員が『初見の通行人』

ですよね?

あなたのこともあなたの会社もあなたの商品も

知らない人、がほとんど、

その人たちにどう振り向いてもらうか?

それが最大のポイントです。

セミナーで教えてる

購入モデル=AIDMAモデル

※自社商品を「知らん」から「買う」になってもらうまでの階段を顧客目線目線で設計するためのフレームワーク。AIDMA以外にも、多くのモデルが存在するため、商品ごとにどのモデルが機能的かを見極めたうえで使う必要がある


の最初のA(Attention=注意喚起)を
取りこぼしたら、

以降のIDMAは一切発動しないよ、
ってことなんです


なのに現場でよく見るのは——

よくある間違い(やってたら即やめて)

  • ごちゃごちゃスペック列挙
    (歩行者からは「ただの字の壁」

    =邪魔)
  • 看板が小さい・文字が細い
    (そもそも視界に入らない)
  • 謎の商品名ドヤ
    (「○○式メソッド」系。
    初見には意味不明)
  • 情報の主役が不在
    (価格・ベネフィット・今だけ、
    のどれも書いてない)

要するに、

知らない人に向けて作ってない

ってこと

これ、ホントによくあるんです。

気持ちはわかります

せっかくのイベント出店

お金もかかってる、気合も入ってる、

準備も大変

自分の想いを、
イベントに来てる人に伝えたい

だから色々書きたくなるよね?

でもそれ、売る側の想い=スペック

を見込み客に押し付けようとしてるだけ

見込み客にすらできない可能性大

イベントでターゲットにすべきは、

あなたのファンじゃない

そこは「初対面の海」だと

強く心に刻みましょう

解決策:3レイヤー看板で「距離別に仕事」をさせろ

じゃあどうしたら良いの?

解決策設計は

「3レイヤー看板で役割分担」

最初に大原則、

通行人の目線、何を読んでもらう?

距離によって戦略的に設計しましょう。

ここでは「3レイヤー看板戦略」と
名付けますね

※レイヤー=「層」「階層」という意味で、さまざまな要素を積み重ねることで全体を構成する手法のこと。イラストレータやキャンバを使ったことある方なら理解しやすいかも、背景やキャラクターを別々の透明な「層」に分けて作成する手法のこと。3階層看板戦略、のほうが分かりやすければそれでも大丈夫

遠レイヤー(3〜10m):足を『止める』見出し 

  • 文字は7〜10文字で太く大きく
    (例:「90秒揚げたて」

    「首コリ10分解放」)
  • 幸せor痛み解決+
    今だけの要素を入れる
  • 色は2色+白に抑える
    (読みやすさ最優先)

例)「10分で肩が軽い|体験500円」
例)「迷子ゼロ地図|無料配布」
例)「焼き上がり11:30|今だけ増量」

中レイヤー(1〜3m):買いたくなる『理由』

  • 価格・数量・所要時間の3情報だけを
    大きく
  • 「なぜ今ここで」の一言
    (限定・先着・出来上がり時刻)

例)「1杯600円|所要2分|本日200杯」
例)「先着50|無料骨格チェック」
例)「14:00焼きたて再開」

近レイヤー(0〜1m):迷わせず「決められる」注文ガイド

  • メニューは3〜5個まで➡
    選択制回避の法則参照
  • 似た名前は禁止。
    違いが1行で分かるコピー
  • 注文手順は番号で1・2・3
    (「①サイズ②味③お支払い」)

例)
推し:ザクじゅわ定番(迷ったらコレ)
辛口:花椒×唐辛子(ピリ痺れ)
柚子塩:さっぱり派
特盛:+100円で1.5倍

この3レイヤーが揃うと、
遠で足が止まり → 中で「今ここ」が理解され
→ 近でスムーズに注文になる。
逆に遠・中が弱いと、
近POPにどれだけ魂を込めても
読まれない。

大原則『3レイヤー看板戦略』を
理解したうえで、

次はその中身の原則=小原則を2つ

書いておきますね。

3レイヤー看板戦略 小原則

小原則①「誰が・どう楽になる・どれくらい・今だけ」を一行で書く

使うレイヤー=遠

下記テンプレートに当てはめるだけでいいよ

[誰が]が[どう楽になる/どんな幸せ]。
[どれくらい/数値]。[今だけ/本日]

例)「親子で涼しい。1分で受取。
本日限定。」

「ビール進む。5本500円。今、焼き上がり。」

Point:「何がすごい商品か」ではなく「あなたがどう楽か」を表現すること。
   表現すべきはニーズorベネフィット

小原則②悲報「スペック」は後でしか読まれない

使うレイヤー=中・近

冒頭に紹介したやりがちな間違い

「秘伝のスパイス」
「国産○○使用」
「職人のこだわり・・・・・・・」

全部、スペックって言ったよね?

このスペック、売る側は最も提示したいこと

でしょ?

わかりますよね?

でもね

「顧客目線」

で感じてみてください。

「秘伝のスパイス?

食べたいとも思ってもないのに、

秘伝って(苦笑)キモっ」

「職人のこだわり???

欲しいって思ってもないのに

こだわりって言われても・・・

ウザッ」

ですよね?

そう、スペックは見込み客にとっては

何の興味もないこと

見込み客がその商品に

価値=ベネフィットを感じ、

自分事に落とし込んだ瞬間に

「スペック知りたい」=

買ってもいいかな?いくらなの?

どんなこだわりがあるの?

これが正しい順序です。

だから、遠レイヤーでスペック表現などもってのほか

やった瞬間、「お客様撃退装置」完成です。

表現するなら中・近レイヤー

ほとんどの場合、近レイヤーになりますね。

その順序も

情報優先順位=

止める→今ここで買う理由→決めやすさ→

(最後に)スペック。

これが正解です。

スペックは最後の最後  

心に刻みましょう

これはイベント以外での

通常の商品販売手順でも同じです

ここまでは「設計図」

つぎの章では、この設計図どおりに

何を何サイズで作り、どこに置き、

どう更新するか

やり方だけを一気に並べます。

やってみよう

やることは4つだけ。

これで

止まる→買う理由→即決

まで一気に作れる。

1)遠レイヤーを作る(A1〜A0・7〜10文字・2色+白)

  • 太ゴシック、数字はデカく。
    人の写真有効
  • 幸せor痛み解決+今だけの
    要素を入れる
  • ベース+アクセント1色(+白)まで。

例)

  • 「並ばず2分渡し」
  • 「汗ひく氷点パイン」
  • 「今だけ3種食べ比べ」
  • 「アイタタタタ すぐ解消」
  • 「子ども歓喜くじ引き」
  • 「冷たさ保証 返金OK」

2)中レイヤーに「いま買う理由」を一行で

時間・数量・出来たて・限定の

どれかを必ず入れる。

例)

「11:30焼き上がり・残7・受取2分」

「本日限定セット 先着50名」
「いま揚げたて・残12」
「今日だけ2,000円・50%OFF」

3)近レイヤーは3〜5品に削って「1行で違い」

  • 松竹梅+推し1に統合。似た名前は禁止。
    例)
    • 梅:からあげ(子ども甘口)…400
    • 竹:からあげ(ピリ辛)…500
    • 松:からあげ(旨辛×ネギ)…600
    • 推し:揚げたてセット(梅+竹)…800
  • 価格は数字を最大に。
  • 付加価値を添える

例)キャッシュレスOKアイコン

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4)余裕あれば出来上がり合図+残数更新を仕込む

ここは、余裕があれば

手書き小ボードでもOK

例)

  • キッチンから一声 or ベル1音:
    「◯◯、今上がりました!」
  • 卓上小ボードに
    「本日◯◯ 上がり・残 5」を手で
    即更新。
  • 予約、↓なら空いてます
    16:00~16:30

→ 「今ここが最良」が視覚と音で飛び込んでくる

5)おまけ①そのまま使える一行テンプレート

  • 飲食:「11:30焼き上がり/残7/受取2分」
  • スイーツ:「溶けないうちに。今なら並ばず2分」
  • 体験:「肩コリ10分で軽い/先着20」
  • 物販:「本日限定セット 先着50/残12」

6)おまけ②置き換え早見表(NG表現➡OK表現)

  • ごちゃごちゃスペック羅列」→
    いま買う理由(時間/残数/出来たて)1行
  • 看板A4・小さい・細文字」→
    A1以上・太字・7〜10文字
  • 聞いたことない商品名押し」→
    “誰が・どう楽・どれくらい・今だけ”

まとめ

イベントで10倍、売る方法

どうでしたか?

イベントにおいては特に、ですが

マーケティング脳、が超重要

どういうこと?

味・性能・想いの前に看板の設計

ってことですね。

AIDMAのAが取れてない店は、

他をいくら磨いてもそもそも

お客さんから見えてない

見てないとすればそれは

出店してない、のと同じことですよね。

遠=足が止まる見出し

中=今ここで買う理由

近=迷わない注文

この順番で

初対面の海

に挑めば、

必ずあなたのお店の前は

お客さんであふれるはずです。

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コメント

  1. 下地加菜恵 より:

    SNSでない業界で解説されているものって見たことがなくて
    さらに細かく言語化されていてめちゃくちゃ面白かったです✨
    アイドマ、SNSに置き換えて解説する事があるのですがSNS以外で考えた事がなく、、😂
    基本?ベース?を改めて考えるキッカケになりました!

    • inukun255 より:

      コメント、ありがとうございます。
      SNSの専門家からしたら、確かに新鮮かもね

      SNSの場合、時代変化も含めAIDMAモデルは当てはまらなくなってるかな。
      たぶん、ご存じかとは思いますが、
      UGC(ユーザー生成コンテンツ)を起点にするULSSAS(ウルサス)っていう購買モデルが今のSNS時代をうまくとらえてると思います。

      U: UGC(ユーザー投稿コンテンツ)ユーザーが写真や動画つきのツイートを投稿する。
      L: Like UGCを見たユーザーが投稿にいいねやリツイートをする。
      S: Search1(SNS検索)いいねがついたUGCを見たユーザーが、商品について気になり始める。SNS上で検索をして情報収集する。
      S: Search2(Google/Yahoo!検索)商品を買える最寄りの店舗を知りたいと思い、検索エンジンで指名検索をする。
      A: Action(購買)店舗に足を運び、商品を購入する。
      S: Spread(拡散)商品の写真を撮り、それをTwitter上に投稿する。その投稿(UGC)にまたいいねがつき、ULSSASのサイクルが回り始める。

      こんな感じ
      他にもたくさんモデルはあるので、またの機会に(^^)/

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