本当に効いてるのは「即決スイッチ」だ
半額が鳴らす合図、いま、決着
夕方のスーパー、総菜売り場。
BGMは謎に陽気、空気はなぜかピリピリ。
白いエプロンのスタッフが現れた瞬間、
周囲の空気が変わる。
手には赤いアレ──半額シール。
獲物を狙う目が、一斉にその手元を追う。
数秒前まで誰も
見向きもしなかったパックが、
ハンドガン(っていうかラベラー)で
シールがペタッと貼られた瞬間に
主役に昇格する。
「あ、それ半額?」「ちょ、待って」と
カゴの角がぶつかり合う。
ついさっきまでの
「静か&暇そうなお総菜売り場」が、
一瞬で「戦場」になる不思議。
そこにいる誰もが、
静を装いながら心拍数は上がり、
脳内では損得勘定の電卓が
フル回転している。
──買うのは、今。
この瞬間・・・まさに今この一瞬。。。。
こんな光景、
見たこと&参戦したこともありますか?
ホントにさっきまで、誰もいなかったのに
急にお客さんが総菜コーナーに
群がってくる・・・みたいな(笑)
これ、なんで急に人が集まって
争奪戦になるの?
単純に聞かれたら、もしかしたら
「安い」から、って答えるかもしれない。
でもね、ここが面白いところで、
実は、「安いから」じゃないんです。
人は「安い」から動くんじゃない。
じゃあ何?
それは・・・
「最安が確定した」から
実はこれ、例えば同じ1,000円引きでも、
いつまでも続く値引きには
人は寄ってこないんです。
でも「今、貼られた」「今だけ」だと、
足が勝手に動く。
何が違う????
お値打ち➡無視
確定➡即行動!!
半額シールは、
ただの在庫処理の札じゃないんです
半額シール=行動のスイッチ
だったんです。
だとすると・・・
ああ、そうかそうか
私は気づいた瞬間、感じてしまいました。
この「群がる設計」、
LABの皆さんのビジネスに
持ち込める。しかも、値引きなしで。
「安い」じゃ動かない。「いまが一番トク」が見えた瞬間、 足が動く(10秒スロー解析)
価格より先に、終点を見せろ
10秒間のスロー動画を
想像しながら読んでください
0秒(静止画)
誰も急いでいない。
総菜のラベルを読み、
比較を続けている。
「どれが良いかな」を考えてる段階
=まだ「決め手」がない。
+3秒(合図)
ペタッ。「いまが一番トク」サインが発火。
終点が示された瞬間、脳は比較を終了
→行動モードに切り替わる。
この瞬間「迷いの燃料」が尽きた。
+8秒(増幅)
最初の手が伸びる。
個人の判断が群衆の正解=
「みんな買ってる。買わないと損」に
変換され、
連鎖が起きる。
「いま取らない理由」が一気に消える。
この10秒で起きているのは、
値引きの魔法じゃない。
今が一番トク → 行動スイッチ → 群衆増幅
という連携なんです。
だから私たちは「安さの説明」より
「いまが一番トク」を
見せる設計を優先すべきなんです。
ここからは、その作り方へ。
敗戦処理の正体から学ぶ「勝てる」構造とは?
結論から先にお伝えしますね。
半額は在庫処分=敗戦処理
これは厳然たる事実です。
利益は削られてるし、
ブランドも削られてる。
単なる結果論であり、戦略ではない。
この点は踏まえたうえで、それでもね
あの数十秒だけ人が一斉に動く。
ここに「学ぶ価値のある構造」があります
じゃあどうすれば良いの?
明日から使える方法、3つの要素に分解し、
使えるように実装アイデア化までしてみました。
要素1「今がいちばんトクサイン」
半額が強いのは「安い」じゃなく
「今が一番トク」が見えるから
それができるとどうなるか?
お客さんは「比較」をやめて
「決断」します
買う決断 ね
この「比較を終わらせることができる
「今トク」を強力に見せてあげましょう。
じゃあ、その今トクってなに?
例えば
焼き立てパン 焼き上がり直後、一番アツアツふわふわ
予約サービス「ただいま待ち時間0分|このままご案内可」
みたいなことは「今トク」だよね
実装アイデア:
いまこの瞬間に比較を終わらせて
手を伸ばさせる。
どこに表現?
最初に目に入る場所=
店の入り口
Googleマップの店舗説明
LP冒頭.etc
何を書く?
当然「今が一番トク」を表示。
例:「このあと30分枠 空きあり|
初回カンタン診断OK」
「今なら店頭在庫あり、
今すぐギフト包装・伝票発行まで完了」
要素2 行動スイッチ
締切とメリット・ベネフィットをペアで表現
「◯時まで」が見えた瞬間、
先延ばしの理由が消える。
実装アイデア:
「毎日◯時の締切」=メリットを表現する
そして全接点で同文言で表現しましょう。
これができればお客様が
「今、何を決断すれば得か?」を
判断できます。
例:
EC:「毎日14:00までのご注文は本日出荷」
飲食(テイクアウト):「毎日11:00までのご予約は12:00に受け取り可」
BtoB見積:「毎日15:00までのご依頼は当日見積お送りします」
修理/サポート:「毎日16:00までの受付は当日訪問」
要素3 群衆増幅
「みんな買ってます」をみせてあげる
行動経済学で言うところの
「バンドワゴン効果」ですね。
そのために大切なのは、言うまでもなく最初の1人
この「最初のひとり」が見えると連鎖が起きます。
実装アイデア:やることは3つだけ
①合図する(「今、出た」が一瞬で分かる)
店内:キッチンから一声「〇〇、今上がりました!」(ベル1回でもOK)
② 見える場所に出す(何が・今どれくらいか)
- 店内:小さなホワイトボード
フリップに
本日〇〇 上がり|残 5
と大きく1行で書いて置く
(レジ横か商品前)
③ 売れたら“手で”数字を減らす
(その場で更新)
- 店内:1つ売れたら、
残 5 → 残 4 に手で書き換え
誰かが手を伸ばすのを他の人が見る
→「みんな買ってる」効果が生まれる
おわりに
どうでしたか?
値引きシール=安いから売れる
と思われがち、でも、本当の根拠は
「安い」じゃなくて
今が一番トク → 行動スイッチ → 群衆増幅
を感じてもらうこと
この1点を覚えておくだけでも、
あなたの商品 今後の見せ方が
変わると思いませんか?
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